苗木の手入れについて
さて、このメールを読んでくださっている方は、当店で苗木をご購入されて、日々手入れをされていると思います。今月もこの月の手入れのポイントについてお伝えしたいと思います。
▼果樹苗木 植え付け後の10月の手入れ
9月10月とは果樹の生育過程の中では養分蓄積期となります。
春の生育に使う養分をこの時期までにいかに蓄えるかが大切になってきます。
朝晩は涼しくなっても、日中は暑い日もまだあります。
葉はまだついている状態です。休眠期に向かってはいますが、 根はまだ養分を吸い最後の貯蔵養分蓄積のために伸ばしています。
できるだけ遅くまで葉を残すことが来年度の開花や結実、新芽の出る時期の成長には必要です。
◎10月の落葉樹
◎ウメ:10月になったといっても、まだまだ昼間は天気もよく、気温も比較的高いので梅の木にとっては最後の養分貯蔵をする時期です。芽は深く休眠していますが、根はまだ伸びています。植え付けは、一般には11月ですが、落葉していましたら、苗木や幼木は植え付けても構いません。補遺アゲハ、寒冷地の場合は春に行うのが無難ですが今月行っても構いません。
(NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 ウメより)
◎カキ:9月下旬より、早生の柿が色づきはじめています。10月には中生種が成熟します。また渋柿は10月が収穫最盛期になります。収穫後にはお礼肥をしましょう。
(参考NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 カキより)
◎クリ:台風の影響もあってか今年の当店のクリの収穫は少なめです。そろそろ丹波栗の中心的品種銀寄の収穫がはじまります。クリは収穫時期が早生(森早生・丹沢)は8月下旬、中生が(筑波・銀寄)9月末から10月初旬、晩生が(石鎚・岸根)が10月初旬から中旬です。
◎イチジク:遅めの収穫が10月まである品種もあります。収穫を終え次第、追肥を少なめに施します。10月中旬までまだ根は伸びています。またこの時期、翌年用の栄養分を貯蔵する時期です。葉は自然に落下するまで大事にしましょう。
(NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 イチジクより)
◎ナツメ:収穫の時期です。完熟した実を食べましょう。その後落葉し冬を越します。
◎サクラ:今月もこれといった作業はありません。 冬越し前に枝や幹、根に養分を蓄積して冬の寒さに備えた樹体づくりを行っています。肥料は必要ありません。剪定はまだしません。この時期に剪定を行いますと、必要以上のエネルギーを消耗し、木にストレスを与えてしまいます。早まって枝を切ってしまうと、晩秋になって芽が動き出す恐れがありますので気を付けましょう。
(参考NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 サクラより)
露地植えの10月の管理・作業
・水やり 必要ありません
・肥料 施しません
・剪定 しません
・除草 雑草を放置しますと、通気性が悪くなり、病気の発生を助長することになります。 施した養分も雑草にとられてしまいますので、早めの除草をしましょう。
・移植、植え付け 行いません
鉢植えの10月の管理・作業
・置き場 日の良く当たるところに置きましょう
・水やり 鉢の土の表面が白く乾いたらやりましょう。毎日の水やりは必要ありません。
・肥料 9月下旬から10月初旬に追肥をしましょう
・剪定 まだしません
・植え付け・植え替え まだ葉をつけている場合はしない方がよいです
◎10月の常緑樹(カンキツ(柑橘)類、ビワ等)
ライムやレモン、ユズなどは摘果も兼ねて、青い実を収穫して香りを楽しむことができます。 早生の温州みかんは早いものなら今月中旬に実の全体が黄色くなれば収穫できます。
◎レモン:そろそろ果実の肥大が停止します。10月上旬から下旬ごろが、グリーンレモンの収穫時期です。黄色いレモンとはまた違った香りを楽しめます。グリーンレモンは黄色いレモンと比べると日持ちもします。まだ年数を経ていない苗に長期間結実させますと来年の成長に負担がかかりますから、早めに収穫してお使いになることをお勧めします。
◎ビワ:10月、開花の始まる前に貧弱な花房や葉数の少ない枝についた花房を摘除します。成木では1年生枝の数のおよそ半分強を目安に花を残します。そして残した花房の小花がばらけ始めたら上段部を切り込んで摘蕾します。こうした着果数の制限は隔年結果を防ぎ、果実を太らせることに役立ちます。 また、秋になって発芽する芽は2-3cm以上大きくしないようこまめにかいでやります。
(JA岡山西 営農情報より)
露地植えの10月の管理・作業
・水やり 必要ありませんが1週間も雨が降らなければ人為的に水やりをしてください
涼しくなってきたら、乾いたら水やりをしますが、柑橘類は水をやりすぎると果実が水っぽくなりますので、乾燥気味で微調整しましょう
・肥料 お礼肥えは収穫した後、11月にやります 温州みかんだけは追肥は6月のみとします
・収穫 早生温州みかんは収穫時期です スダチは青いときに収穫しましょう
・剪定 行いません
・植え付け 新苗植え付けの適期です
・移植 行えますが、一旦路地に植え付けた苗木はできればそのまま育てましょう。幼苗を植え付けて1年目くらいまででしたら大きめに掘り取れば移植は可能です。2年以上経ちますと経験がないと難しくなります。
鉢植えの10月の管理・作業
・置き場所 太陽光線に当ててください
・水やり 乾いたらやります 一回の水やりはたっぷり鉢底から水が流れるまでやりましょう
・肥料 葉の色を見て黄色いようなら追肥をやります 葉の色が濃ければやりません
・剪定 行いません
・植え替え・鉢替え 適期です。鉢底から根がでていたり、鉢に水をやっても鉢の穴から水がでてこなくなれば植え替えの目安です。 根詰まりを起こすと葉の色が悪くなったり枝が枯れたり成長が阻害されます。鉢植えの場合は数年毎に植え替える必要があります。 育てている鉢が小さければ大きめの鉢に植え替えをします。(鉢増しといいます) 鉢の大きさと木の大きさのバランスが取れている場合は、同じ鉢に植え替えを行います。 下記の方法でやってみてください。