果樹苗木・成木の手入れについて
さて、このメールを読んでくださっている方は、当店で苗木をご購入されて、日々手入れをされていると思います。今月もこの月の手入れのポイントについてお伝えしたいと思います。
この1月は、ほぼ12月に準じます。冷たい雨や雪の日は、こたつに入って、新しい一年の庭や畑の計画を立てるのも楽しいものですね。
▼果樹苗木 植え付け後の1月の手入れ
これから本格的な冬越しをするにあたって、強風や雪で苗木がぐらつかないように支柱がぐらついていないか、ひもが食い込んでいないか等々再確認ください。
当店で今年ご購入いただいた苗木に針金のタグがつけたままになっていないでしょうか。幹が太るのは結構早く、油断しておりますと幹に針金が食い込んでしまいます。早めに取り外して、品種名などは別に余裕のある紐に取り替える、地面に突き刺すものに替える等々してください。
見た目にはこの冬から早春の間は地上部は全く変化が見られません。
秋にご購入いただいた苗木は冬の間は変化がありませんが、長期間雨が降らない場合で根が乾いているようなら暖かい日中に水やりを行ってください。
落葉樹は見た目、枯れているように見えても生きています。
極度の乾燥、過湿にあわせないようにくれぐれも注意をしてください。
◎1月の落葉樹
1月は、12月から引き続き、葉は落葉し終わり、休眠期です。 養分の吸収も少なくなり、根は活動を休み、幹の樹液も移動していません。 枝を切ったり、根を切っても木に悪影響を及ぼしませんから剪定や移植に適する時期となります。
以前に送らせていただいたメルマガにこの季節にあわせて知っておいてもらいたい記事がありますので参照先を掲載いたします。ご興味のあるところ読んでみてください。
●休眠期について/剪定について こちらから
●肥料について こちらから
●マシン油乳剤について こちらから
移植については、根っこが凍るような地域では、寒さを嫌がる柿やイチジクなどの植え付け、 移植は3月上旬から中旬くらい極寒期が終わってからにしましょう。 落葉が終わり、枝ぶりもわかりやすくなっていますので剪定適期です。 樹種により来年の花芽の付き方は異なりますから実をきっちりつけたい場合は花芽をつける習性を理解したうえで剪定をしましょう。 ついつい切りすぎて来年の花芽を全部切り落とすことがないように注意しましょう。
露地植えの1月の管理・作業
・水やり 必要ありません
・肥料 元肥を施していない場合は、樹冠の周りを10センチくらい掘り好みの肥料を埋めましょう。 元肥は油粕や骨粉などを施す方が多いですが、緩効性のIB肥料もおすすめです。
・剪定 適期です
・除草 雑草を放置しますと、通気性が悪くなり、病気の発生を助長することになります。 施した養分も雑草にとられてしまいますので、早めの除草をしましょう。
・移植、植え付け 移植する場合は落葉樹後に掘り取ります 植え付けも行えます
鉢植えの1月の管理・作業
・置き場 日の良く当たるところに置きましょう
落葉樹は、部屋の中など暖かいところに置きすぎると花芽を付けてくれない場合がありますので、 寒さには十分あてましょう。
・水やり 鉢の土の表面が白く乾いたらやりましょう 毎日の水やりは必要ありません
・肥料 施しません
・剪定 行ってください
・植え付け・植え替え 落葉し、休眠期ですので植え替え、植え付けは適期です
◎1月の常緑樹(カンキツ(柑橘)類、ビワ、フェイジョア等)
みかん類は、冬場は防寒・防風を十分行ってください。 日中暑い日もありますのでビニールで覆うのはできればやめましょう。
◎ビワ
ビワは12月に花が咲き、今もまだ花が咲いている地域もあると思います。もうすぐしたら、花柄が落ちて幼果が現れてくると思います。先月お伝えした摘果を確実に行ってやると大きな実がとれます。
露地植えの1月の管理・作業
・水やり 上記でも掲載したように、1週間も雨が降らなければ人為的に水やりをしてください
・肥料 樹冠の外周の下を幅30センチ、深さ15から20センチに円周上に溝を掘り、肥料を施したあと溝の上に土をかぶせます。
・収穫 適宜行います
・剪定 行いません
・植え付け 新苗や大苗の植え付けの適期です。ただし、土が’しるい’(*この言葉は、京ことばみたいですね。土が湿気っているという意味です)時には植え付け作業はやめましょう。
・移植 極寒期は避けましょう
鉢植えの1月の管理・作業
・置き場所 太陽光線に当ててください。
・水やり 乾いたらやります 一回の水やりはたっぷり鉢底から水が流れるまでやりましょう
・肥料 葉の色を見て黄色いようなら追肥をやります 葉の色が濃ければやりません
・剪定 行いません
・植え替え・鉢替え 行いません
・防寒 十分な防寒を行ってください